春から初夏にかけては、山菜の美味しい時期になりますね。
最近では、山菜の王様と呼ばれる「たらの芽」に負けずとも劣らないおいしさから、山菜の女王とも呼ばれる「こしあぶら」にも注目が集まってきています。
こしあぶらは、身近な山で採れる山菜ですが、毒をもつ「ヤマウルシ」とも似ていて、間違って食べたら口の中がかぶれて大変なことになってしまうそうです。
今回は、このこしあぶらの見分け方を紹介いたします。
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こしあぶらの見分け方
こしあぶらは、北海道から九州までの全国の山林に群生する落葉高木です。
かつては、金漆(ごんぜつ)と呼ばれる塗料を採ったことから、「漉し油(こしあぶら)」と呼ばれるようになったそうです。
5枚の葉っぱが肩を寄り添うように掌状に集まり、紫色の長い柄がついています。
葉っぱの形は、先が尖ったっだ円形で、一枚の長さが10~20センチになります。
木の幹は白っぽく、ツヤツヤとしていて、とげはありません。
同じような芽をつける木に、ヤマウルシがあります。
ヤマウルシとこしあぶらの見分け方は、芽の色です。
ヤマウルシの芽は、全体的に赤っぽい色をしているのに対して、コシアブラの芽は柄は赤紫色で新芽は緑色です。
ヤマウルシの芽が大きくなったものは掌状ではないので、見分け方など知らなくても、明らかにこしあぶらとは違うということがわかりますが、芽の間は本当に似ているので注意が必要です。
ちなみに、こしあぶらと似た新芽に「タカノツメ」というものがありますが、これも山菜として食べられるものですので、特に見分け方などは気にする必要はありません。
こしあぶらのもう一つの見分け方は、節のところに蛇の目のようなものがあるかないかです。
この見た目に気持ち悪いブツブツが、実はこしあぶらの証。
これが可愛いハート型だと、ヤマウルシです。
ヤマウルシとこしあぶらの見分け方だけはしっかりと知っておくようにしましょう。
こしあぶらの採り方
こしあぶらを採る時は、木の枝から芽吹いた新芽の部分を折り取ります。少し太くなっている緑色の付け根の部分から少し折り曲げると簡単に採れます。
枝の頂点にある芽が「頂芽」と言って一番おいしい新芽です。
その他の脇芽まで採ってしまうと、枯れてしまうので、来年の収穫の為にも、必ず残しておくようにしてください。
こしあぶらは、あまり日持ちしません。新鮮なうちに早く食べてしまうようにしましょう。
ただし、たくさん採りすぎてしまった場合は、折り取った根本の部分を水分を含ませたキッチンペーパーなどで包み、さらに全体を新聞紙などでくるんでおけば、数日間は楽しめます。
こしあぶらの美味しい食べ方は別の記事にまとめましたので、そちらもぜひ参考にしていろいろな食べ方で楽しんでみてください。
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栽培もされておらず、ちょうどお出かけするのにちょうど良い気候の時が旬の食べ物ですから、健康のためにもこしあぶらを採りに挑戦してみてはいかがでしょうか?
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