点滴などの医療行為をはじめ、コンタクトレンズの洗浄液など幅広い用途に使われる生理食塩水。
実は、作り方は簡単だってご存知でしたか?
生理食塩水の作り方を知っていれば、夜中にコンタクトレンズの洗浄液を買うためだけにコンビニに走る必要もなくなります。
生理食塩水の簡単な作り方と注意点をご紹介しますので、ぜひ覚えておきましょう。
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生理食塩水の作り方
生理食塩水の作り方は簡単。
濃度0.9%の食塩水を作るだけです。
2005年の薬事法改正に伴って処方箋がないと購入できなくなってしまった生理食塩水。
作り方を覚えておけば、今後何かしら役に立つこともありますよ。
コップなどの入れ物にぬるま湯と食塩の分量を計って入れて溶かせば生理食塩水になりますが、ただ、そんな雑な作り方をすると、雑菌類が大量に混じってしまって、本来の使用目的には使えません。
以下のような作り方で、安全な生理食塩水を作るようにしましょう。
生理食塩水(500ml)の作り方
- きれいなやかんや鍋で1リットルの水道水を10分間沸騰させる
- 生理食塩水を作る容器の中を沸騰させた水で2回程洗浄する。ガラス製の容器なら別の鍋で煮沸消毒する
- 容器に100ml程度お湯を入れ、そこに食塩を4.5g入れ、よく攪拌する。食塩が溶けきったら、400mlのお湯を加えて500mlにする
以上が安全な生理食塩水の作り方です。
そもそも生理食塩水って何なの?
生理食塩水の作り方は分かりましたが、こんなに簡単に作れる「生理食塩水」ってそもそも何なのでしょうか?
生理食塩水とは、人間の体液とほぼ同じ濃度の食塩水のことです。
生理食塩水は、細胞などの組織と同じ浸透圧なので、身体の中に入っても細胞膜が破壊されたりすることがなく、血球や組織に影響を及ぼしません。
そのような理由から、生理食塩水は、コンタクトレンズの保存液や鼻うがいの溶液、点滴など、様々な用途に使われています。
ちなみに、人間を始めとする哺乳類の生理食塩水の濃度は0.9%ですが、両生類では0.6%と言われています。
目を洗うには生理食塩水が最適
花粉症で目がかゆい
朝起きたら目ヤニで目が開かない
あ~!眼球はずして水道の水でジャーっと洗いたい!!
そんな時に一番良いのが、人工涙液(生理食塩水)を使って花粉を洗い流すこと。
なぜ、生理食塩水を使って洗い流すのが一番良いのでしょうか?
よく目薬を点眼する人がいますが、目薬には防腐剤や血管収縮剤が含まれていて、長期使用すると、目に負担がかかります。
また、アイボンなどの洗眼薬は、ほぼ生理食塩水なので、眼への刺激もほとんどなく、ビタミンの補給や抗炎症作用があって、一番良さそうです。ところが、洗眼液を使うとまつ毛などに付着している花粉やゴミが眼に入ってしまう場合もあり、かえって良くない可能性もあるのです。
また、洗眼薬を使うと、眼にとって必要な成分も洗い流してしまう場合があり、かえって目が乾いてしまう場合もあるそうです。
作り方を知っていても生理食塩水を買う理由
確かに、人工涙液などと名付けられて販売されている点眼液はほぼ生理食塩水です。
しかも、防腐剤も使われていません。
だったら、家で作っても同じじゃないか、と思われるかもしれませんが、そうではありません。
生理食塩水は、腐りやすいので、点眼用の生理食塩水は、1回ごとの使い切り用になって販売されています。
一度封を開けてしまったものを保存して使うことはできないのです。
もし、毎回、最初に紹介した生理食塩水の作り方で、容器の煮沸消毒から生理食塩水を作るのであれば購入する必要はありません。
でも、それって現実的ではありませんよね?
作り置きするつもりなら、雑菌の購入などのリスクを伴いますので、市販の人工涙液などを購入して使うようにしましょう。
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