料理のレシピを見ていて、よく出てくる表現「大匙1」
あれって、なぜ何グラムって表記してくれないんでしょうか?
今回は、「大匙・何グラム?」に関する情報をご紹介します。
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大匙1って何グラム?例えばバターとか
バター大匙1杯が何グラムになるかを換算すると、12グラムになるそうです。
一般的に、バターは1塊が200グラムで販売されているので、16等分するとバター大匙1の分量になります。
そのほかに、代表的な調味料の大匙一杯が何グラムなのかもご紹介しておきますね。
片栗粉 | 9グラム |
砂糖 | 9グラム |
塩 | 18グラム |
酒 | 15グラム |
酢 | 15グラム |
醤油 | 18グラム |
ちなみに、大匙・小匙ってそれぞれ容積がどれだけかご存知ですか?
念のため、それぞれの容積もご紹介します。
- 大匙・・・・15cc
- 小匙・・・・5cc
- 1/2小匙・・2.5cc
大匙・小匙とくれば、中匙という表記もあっても良さそうなもんですが、ありません。
もし中匙を作るとすれば、10ccになりますが、10ccなら小匙2杯で計れるから必要ないんですね。
また、時々大匙1/2っていう表現がありますが、どうやって計るんだろう?って思いますよね?
大匙1/2は、7.5cc・・・これは、小匙と1/2匙一杯ずつで、5cc+2.5ccで計れますので、覚えておきましょう。
大匙という計り方はいつ始まった?
大匙・小匙っていう表現って結構曖昧ですよね。
液体を計ったら、表面張力とかで計る度にグラム数は違うし・・・。
なんで、大匙とか小匙じゃなく、もっと正確に「何グラム」って表現してくれないのでしょうか?
そこには、大匙・小匙という計り方を考案したある女性の思いがあったのです。
実は、この大匙・小匙という軽量スプーンを使った計り方って、意外に最近で、戦後になってから始まったものです。
明治・大正時代、料理のレシピというのはものすごく曖昧なものでした。
塩加減は「お好みで」とか「ほどほどに」などの表現が使われ、「煮込み時間何分」という表現もなく、「火が通ったら、次にこれをする」といった、料理の初心者でも美味しく作れるレシピなど存在しませんでした。
そんな状況を打破するため、立ち上がった女性がいました。女子栄養大学の創設者 香川綾です。
綾は、誰が作っても同じように美味しく料理が作れる方法はないか、と研究を重ね、大匙・小匙などの計量スプーンと計量カップを考案したのです。
「だったら何グラムで表現すれば、より正確にレシピが書けるじゃないか!」
という声が聞こえてきそうですね。
確かにそのとおりです。
でも、戦後、まだ物が十分になかった時代、各家庭に秤を用意して「何グラム」などと計ることは難しい時代でした。
でも、大匙・小匙などの計量スプーンなら、どの家庭にでも準備ができます。
誰にでも使える道具であるレベル以上の料理ができるように・・・。
大匙・小匙には、綾のそんな思いが込められているのです。
大匙・小匙なんて曖昧な方法を使わずに、「何グラム」に統一するべき!などと目くじらを立てずに、まぁ、これも便利だね。ぐらいの優しい目でレシピを見てあげてくださいね。
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