暖かい季節になると動き出す昆虫たち。そして、その中には、危険な昆虫「スズメバチ」もいます。
庭の手入れ中や山の散策中などにスズメバチに出くわすと、襲われるんじゃないかってビクビクしちゃいますよね。
そんな時、スズメバチの天敵がそばにいてくれたら、怖い思いをしなくて済むかもしれません。
今回は、スズメバチの天敵や撃退の方法などをご紹介します。
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スズメバチの天敵とは?
まず、スズメバチの天敵にはどんな生物がいるのでしょうか?
スズメバチの天敵として名高いのは、ハチクマ(猛禽類)と熊です。
ハチクマは、鷹などと同じ猛禽類で、スズメバチを主食とします。具体的には、スズメバチの巣を破壊して中の幼虫や蛹を食べます。羽や皮膚がかたく、スズメバチの針が通らないと言われているように、スズメバチの攻撃を気にする様子もなく、ただ淡々とスズメバチの巣を破壊して獲物を食べていきます。まさにスズメバチの天敵と言えるでしょう。
次に熊ですが、これもスズメバチの天敵です。
スズメバチは黒いものを見ると攻撃する習性がある為、人間の髪の毛や目を狙って攻撃してくると言われています。これは、スズメバチの巣を襲って幼虫や蛹を食べてしまう熊の体毛が黒いからだと言われています。
ところで、熊はスズメバチに刺されても平気なのでしょうか?
熊の体毛は固く、複雑に入り組んでいる為、スズメバチの針が皮膚にまで届きにくいため、熊はスズメバチに襲われてもあまり気にすることなく巣を襲います。
ただ、スズメバチは全く熊に太刀打ちできないかと言われるとそうでもなく、熊がスズメバチの巣を襲うと、3回に1回程度は撃退されてしまうこともあるのだそうです。
さて、鳥類と哺乳類にスズメバチの天敵がいることが分かりましたが、同じ昆虫同士には天敵はいないのでしょうか?
スズメバチは昆虫の中では最強なのかというと、実はそうでもありません。オニヤンマ、シオヤアブといった飛翔能力の高い肉食昆虫は、飛行中のスズメバチの背後から襲いかかり、捕食することがあります。
ただし、オニヤンマもシオヤアブも逆にスズメバチから捕食される例もありますので、天敵と呼べるかどうかというと、残念ながらスズメバチの天敵とは言えません。
スズメバチの天敵で撃退は可能?
スズメバチの被害に合わないようにするために天敵であるハチクマや熊をそばに置いておくというのは不可能です。
熊は当然のこと、ハチクマも時には人間をも襲うからです。
それでは、スズメバチを見かけた時はどう撃退するのが一番良いのでしょうか?
スズメバチの撃退の方法は、季節によって違います。
3月~5月までは、フマキラーの「ハチ激取れ」などの捕獲器を使って家の付近にいる女王蜂を捕獲しておけば、6月以降、スズメバチの被害が少なくなります。
8月以降には、捕獲器では働き蜂ばかりが捕れて、あまり意味がありません。
9月以降になると、次世代を育成するためにスズメバチの活動が活発化するため、素人が手を出すのは大変危険です。
業者などに駆除を依頼するようにしましょう。市区町村によっては、スズメバチの駆除のための補助金が出ることもありますので、まずは役場の窓口に相談してみると良いかもしれません。
ここまで考えてみると、スズメバチの一番の天敵は実は人間なのかもしれませんね。
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