甘酒って、夏の季語だってご存知でしたか?
飲む点滴と言われるほど栄養が豊富で夏バテの疲労回復にも有効なので、江戸時代には夏になると天秤棒を担いで甘酒を売り歩く声がそこかしこで聞こえたそうです。
自動車のなかった江戸時代なら、昼間から少々アルコールを摂取しても問題なかったでしょうが、車社会に生きる私たちは、甘酒を飲んで、
「え?甘酒にアルコールって含まれてたの?度数は?」
なんていう無責任なことはできませんよね。
そこで、今回は、甘酒に含まれるアルコール度数と、甘酒のアルコールの飛ばし方をご紹介したいと思います。
sponsored link
甘酒のアルコール度数はどのくらい?
甘酒のアルコール度数についてご紹介する前に、まず、「甘酒」には2つの種類があるということから知っておく必要があります。
一つ目は、昔ながらの甘酒です。
原材料は、米と米麹だけ。
なんと、甘酒なのに、砂糖を使わないんです。
蒸したお米に米麹を混ぜ、10時間ほど保温しておくと、お米に含まれたでんぷんが麹菌によってブドウ糖に変化して、自然な甘みが出ます。これが本来の甘酒です。
ここに、酵母を入れてアルコール発酵させると、糖分がアルコールと二酸化炭素に分解され、どぶろくになるのですが、当然、甘酒には酵母は入れていませんので、アルコール度数はほぼゼロとなります。
「ほぼゼロ」というのは、酵母は自然界に多数存在しているので、自然に甘酒の中に入ってアルコール発酵することもあるので、全くゼロとは言い切れないからです。
もちろん、子どもが飲んだり、車の運転には全く支障のない程度のアルコール度数なので、心配する必要はありません。
二つ目は、酒粕を使って作られた甘酒です。
酒粕は、日本酒を作った時の最後の搾りかすですから、当然アルコールが含まれています。
絞り方にもよりますが、一般的に、酒粕には6〜8パーセント程度のアルコール度数があると言われています。
酒粕を使って作られた甘酒の原材料は、酒粕、水、砂糖、塩です。
作り方は簡単。水を鍋に入れ、酒粕を解いて、沸騰させ、最後に砂糖と塩で味を整えます。
酒粕を水で解きますし、その後、沸騰させますから、アルコール度数はかなり低くなり、通常、アルコール度数は1パーセント未満になります。
市販の酒粕を使った甘酒もアルコール度数は1パーセント未満なので、よっぽどアルコールに敏感な人でなければ運転前に飲んでも支障はないはずです。
甘酒のアルコールの飛ばし方
アルコール度数が1パーセント未満だとしても、やっぱり気になる・・・・。
そんなあなたの為に、甘酒のアルコールの飛ばし方をご紹介します。
- 鍋に甘酒を入れます
- 数分間沸騰させます
アルコールの沸点は78度ですから、鍋に入れて数分間沸騰させてやればほとんどアルコールは飛んでいきます。
もし心配であれば、沸騰させた時に甘酒の表面にチャッカマンやマッチで火を近づけてみましょう。
アルコールが残っていれば火がついてアルコールが飛んでいきますし、十分にアルコールが飛んでいれば火はつきません。
いかがだったでしょうか?
甘酒のアルコール度数はほとんど気にしなくても大丈夫だということがお分かりいただけたと思います。
ただし、酒粕を使ってご自分で甘酒を作る場合は、十分に火にかけてアルコールを飛ばしておくようにしましょうね。
sponsored link